ガレージで過ごす至福のリラックスタイム ~独断と偏見で選んだガレージで聴く心穏やかになるメロウな曲10選~
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ガレージで過ごす夜は、やっぱり特別だ。
一日の疲れを癒すには、音楽と少しのお酒、それに心が安らぐ香りが必要だと思う。
私は80年代に青春を過ごしたおじさんだから、
あの頃の音楽を耳にするだけで、瞬間的に風景も匂いも時間も戻ってくる。
そしてそれを愛車が停まるガレージで聴くと……
もうそれだけで幸せな気持ちになる。
まずはコーヒーを淹れる。
豆を曲のリズムに合わせてゆっくりとミキサーのハンドルを回す。
香ばしい香り。
ガレージいっぱいに広がるその香りに、思わず深呼吸してしまう。


How Deeps Is Your Love (Bee Gees)
ドリッパーにお湯を注ぐと、粉がふくらみ、ぷくぷくと小さな泡を立てる。 その時間、音楽と香りが混ざり合い、今日という日が少しずつ解けていく。


I.G.Y (Donald Fagen)
Give Me The Night (George Benson)
熱いコーヒーを口に運ぶ。
苦味の奥に広がる、ほんのりした甘さ。
疲れた心にすっと染み込むその瞬間、目を閉じて、ゆっくり呼吸をする。


Your Love Is King (SADE)
Turn Back The Clock (Johnny Hates Jazz)
甘いものも欲しくなる。 そうだ、新しくオープンしたドーナツ屋さんで買った、あのふわふわのドーナツ。 香りを嗅ぎひと口かじれば、コーヒーと絡まって幸福感が口の中いっぱいに広がる。 目を閉じれば、若い頃の小さな幸せまで懐かしく思い出すようだ。


I Don’t Want To Live Without You (Foreigner)
雑誌をめくる時間も好きだ。
写真に目を止め記事に思わず頷く。
先日買ったペーパーバックももう読み終えた。
物語の余韻が胸に残る夜というのは、なんとも言えず満たされた時間だ。
ページを閉じると、静かに、でも確かに「自分の夜」がそこにある。

そして大人の贅沢、バーボン。 グラスに氷を入れ、黄金色の液体を注ぐ。 カラン、と響く氷の音に心が落ち着く。 ひと口含むと喉を伝う熱と香りがじんわり広がり、今日の疲れを洗い流す。 音楽、コーヒー、ドーナツ、本、バーボン。 どれも私だけの小さな幸せを積み重ねていく。


Turn Your Love Around (George Benson)
最後に締めの一曲。
イントロが流れた瞬間、ガレージの空気が少し変わる。
今日という一日を静かに振り返りながら、その音に身をゆだねる。
目を閉じれば、灯りと愛車、香りや味わいがひとつの記憶として胸に残る。
気持ちの良い夜だった。
明日もまた忙しい。
でもこの余韻を抱きしめながら眠れば、きっと心穏やかに過ごせるだろう。


Wind Beneath My Wings (Bette Midler)
Garage Outfitters おじさん64年式

